ふるさと納税の手続きは?確定申告のやり方や必要書類まで詳しく解説!

ふるさと納税の手続きは?確定申告のやり方や必要書類まで詳しく解説!

自己負担額2000円で、高級食材から美しい工芸品・生活雑貨や家電まで、たくさんの返礼品から自由に選べるふるさと納税。「やってみたいけど手続きが面倒そう」「ワンストップ特例制度って何?」など、ふるさと納税ビギナーには、不安点や疑問点がたくさんありますよね。

難しそうに思える手続きも、実は意外と簡単です!この記事では、ふるさと納税を行った際の税金控除の手続きについて、わかりやすく解説します。「確定申告」と「ワンストップ特例制度」のメリット・デメリットもお伝えしますよ。

手続きがわからずにふるさと納税をためらっている方や、確定申告かワンストップ特例制度かで迷われている方は、ぜひ最後までお読みください。

ふるさと納税の流れ

まず、ふるさと納税の流れを、4ステップに分けて解説します。
具体的な申し込み方法や納付方法については、各自治体のホームページを確認してください。

1.控除上限額を確認する

「ふるさと納税をやってみたい」と思ったら、まずは、自分の税金の控除上限額を確認しましょう。なぜなら、ふるさと納税で控除される税金の金額は、年収や家族構成によって違うからです。

例えば、
独身・年収400万円の場合→控除上限額は42,000円
共働き・年収800万円の場合→129,000円
夫婦と子ども二人・年収1,200万円の場合→206,000円

上記はあくまで一例です。控除上限額は人によって異なるので、必ず個人で計算をしてください。上限額を超えると手出しが増えてしまうので注意しましょう。

ふるさと納税サイトのシミュレーションを使うと簡単に計算できるのでおすすめです。

2.寄付する自治体(返礼品)を選ぶ・申し込む

控除上限額がわかったら、その範囲内で、寄附する自治体・返礼品を選びましょう。申し込みは、年間(1月〜12月)を通していつでも可能です。

申し込みには、ふるさと納税サイトを利用すると便利です。申し込みの際に、税金控除の手続きに「ワンストップ特例制度」を利用するかチェックする必要があるので、事前に決めておくとスムーズでしょう。ワンストップ特例制度については後ほど詳しく説明します。もちろん、申し込み後の変更も可能です。

返礼品の受け取り時期は、自治体や返礼品によって異なります。選んだ返礼品が届くのを楽しみに待ちましょう。

3.税金控除の手続きをする

ふるさと納税をしたら、忘れずに税金控除の手続きをしましょう。ふるさと納税は税金を前払いしている状態のため、手続きをしないと税金の控除が受けられないからです。

税金控除の手続きは、「確定申告」する方法と「ワンストップ特例制度」を利用する方法の2種類があります。どちらも控除金額に差はありません。郵送だけでなく、オンラインで手続き可能な場合もあるので、自分に合った方法を選びましょう。

4. 税金控除を受ける

ふるさと納税を行い税金控除の手続きをすると、翌年以降の住民税から税金が控除されます。控除対象は手続き方法によって変わるので、詳しくは『「確定申告」と「ワンストップ特例制度」の特徴まとめ』の表をご覧ください。

控除が受けられたかどうかは、ふるさと納税を行った翌年の5月以降に通知される「住民税決定通知書」で確認できます。「摘要」の欄に、ふるさと納税による「寄附金税額控除」の金額が書かれていればOKです。

ふるさと納税の税金控除の手続き方法は2つ

手続きの方法は、「確定申告」か「ワンストップ特例制度」の2種類です。自分に合った方法を選んで、正しく手続きし、税金控除を受けましょう。

「確定申告」と「ワンストップ特例制度」の特徴まとめ

それぞれの条件や申請方法、メリット・デメリットをまとめました。

確定申告ワンストップ特例制度
条件・ふるさと納税以外で確定申告が必要※確定申告が必要な人については欄外参照・ふるさと納税の寄附先が6自治体以上※5自治体以内で確定申告してもOK・ふるさと納税以外の確定申告が不要※会社員などの給与所得者が該当・ふるさと納税の寄附先が5自治体以内※1つの自治体に複数回寄附しても1カウント・ふるさと納税を行う度に「ワンストップ特例申請書」を自治体に提出している
寄附先の自治体数制限なし5自治体まで
申請方法年に1度、税務署に、「寄附金受領証明書」を確定申告書類と一緒に提出ふるさと納税を行う度に、各自治体に、「ワンストップ特例申請書」と本人証明書類を提出
申請・申告期限寄附した翌年の2月16日~3月15日寄附した翌年の1月10日必着
提出先管轄の税務署寄附先の各自治体
控除対象所得税の還付と、住民税からの控除所得税:その年の所得税から控除分が還付される住民税:寄附翌年の6月から翌々年の5月まで毎月住民税から控除される住民税からの控除寄附翌年の6月から翌々年の5月まで毎月住民税から控除される
メリット・寄附自治体数に制限がない・申告締め切りが3月のため、年末に寄附した場合も準備に余裕がある・年1回の手続きで良い・確定申告しなくて良い
デメリット・確定申告する必要がある・ふるさと納税を行う度に、各自治体に申請手続きをする必要がある

※確定申告が必要な人の例は以下のとおりです。

  • 個人事業主
  • 1年間のふるさと納税の寄附先が6自治体以上
  • 副業による所得や不動産所得など、給与所得以外の所得が20万円を超えている
  • 医療費控除を受ける
  • 住宅ローン1年目で控除を受ける
  • 年間2000万円以上の給与所得がある
  • 年間400万円を超える公的年金を受け取る

「確定申告」をする場合の手続き

確定申告とは、1年間の所得に対する税金を自分で計算し、税務署へ申告・納税する手続きのことです。

ふるさと納税で6自治体以上に寄附する方、そもそも確定申告の必要がある方は、確定申告で税金控除を受けましょう。

ステップ1:確定申告で必要なものを用意する

確定申告で必要な書類は以下のとおりです。

  • 「寄附金受領証明書」
  • 対象期間の源泉徴収表
  • 還付金受取用口座番号
  • マイナンバーカードか通知カード+本人確書類

「寄附金受領証明書」は、寄附を行った自治体から発行されるので大切に保管しましょう。
ふるさと納税専用の振込用紙や、自治体が発行する納入通知書(納付書)でふるさと納税を行った場合は、振込票(振込用紙の半券)が寄附を証明する書類となる場合もあります。

ステップ2:確定申告書の作成

確定申告書は「手書き」か「ウェブサイト上で作成する」かを選べます。

手書きの場合の記入用紙は、国税庁のホームページでダウンロードするか、税務署で入手できます。
国税庁ホームページ

ウェブサイト上で作成する場合は、国税庁の「確定申告作成コーナー」を利用できます。
国税庁確|定申告作成コーナー

なお、マイナポータルと連携していると、確定申告を楽に進めることができます。寄附金受領書等のデータをマイナポータル経由で取得し、所得税の確定申告を作成する際に、該当項目に自動入力できるのです。詳しくは国税庁の「マイナポータル連携特設ページ」をご覧ください。
国税庁|マイナポータル連携特設ページ

ステップ3:確定申告の提出

確定申告の提出方法は、税務署へ郵送・直接提出・電子申告(e-Tax)の3種類です。

e-Taxは、ウェブサイト上で作成した確定申告のデータを、インターネットを通じて提出する方法です。詳しくは以下のページをご覧ください。
国税庁|インターネットを利用して申告や納税などの手続きをしたいとき

「ワンストップ特例制度」を利用する場合の手続き

ワンストップ特例制度とは、条件を満たせば、ふるさと納税の確定申告が不要になる制度のことです。

確定申告をしたくない方、ふるさと納税の寄附先が5自治体以内の方は、ワンストップ特例制度がおすすめです。

ステップ1:「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を用意する

申請書の入手方法は以下のとおりです。

  • 寄附時に送付を申し込む
  • 利用したふるさと納税サイトからダウンロード
  • 総務省のホームページからダウンロード

総務省|寄附金税額控除に係る申告特例申請書

令和4年から、一部の自治体において、ワンストップ特例制度のオンライン申請が可能になりました。申請にはマイナンバーカードを利用します。対応状況については、各自治体にお問い合わせください。

ステップ2:「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に記入する

ふるさと納税サイトでは、申請書の記入例が用意されているので、迷わずに作成できます。

ステップ3:申請書以外の必要書類を用意する

以下の本人確認書類をご用意ください。

  • マイナンバーカードがある場合:表裏のコピーのみ提出
  • 通知カードのみ持っている場合:通知カードと本人証明書類のコピーを提出
  • どちらもない場合:マイナンバーが記載されている住民票の写しと本人証明書類のコピーを提出

ステップ4:期限までに各自治体へ提出する

提出期限は、ふるさと納税を行った翌年の1月10日必着です。オンラインまたは郵送で、各自治体へ提出しましょう。

記入漏れや不備があると、申請を受け付けてもらえないこともあるので、余裕を持って提出することをおすすめします。もし、期日に間に合わなかったら確定申告が必要となります。

年の途中で住所・氏名が変わった場合は、翌年の1月10日までに届け出ましょう。

「確定申告」と「ワンストップ特例制度」は併用不可

寄附先が5自治体を超えたときや、他の理由で確定申告が必要になったときは、確定申告への切り替えが必要です。ここで注意すべきなのが、「確定申告とワンストップ特例制度は併用できない」という点です。

途中で確定申告に切り替えると、ワンストップ特例申請分は無効になります。忘れずに全ての寄附に対して確定申告の手続きをして、税金控除を受けましょう。

ふるさと納税仲介サイトを利用すると便利

ふるさと納税には、ふるさと納税仲介サイトを利用するのがおすすめです。これまで説明してきた手続きを、サイト内で完結することもできるからです。

今回は、ふるさと納税サイトの中でも人気の高い、「楽天ふるさと納税」をご紹介します。

楽天ふるさと納税のおすすめポイントはこちらです。

  • 操作がわかりやすく、初心者でも簡単
  • 掲載自治体数・返礼品数がサイトトップクラス
  • 今持っている楽天アカウントを使える(他のサイトでは新規登録が必要)
  • ネット通販と同じ感覚で参加できる
  • ポイントが還元される

※政府の発表によると、2025年10月からポイント付与は禁止になります。

楽天市場でのいつもの買い物と同じ感覚でふるさと納税ができるので、楽天ユーザーの方には、楽天ふるさと納税の利用がおすすめです。

ふるさと納税の手続きをマスターしてお得に楽しもう!

いかがでしたか?難しそうな手続きも、実は意外と簡単です!

自分の控除上限額を確認し、好きな返礼品を選んだら、正しく手続きして税金控除を受けましょう。確定申告するか、ワンストップ特例制度を利用するか、自分の状況に合わせて決めてください。

ふるさと納税では、欲しいものを手に入れながら、寄附先の自治体を応援することができます。また、毎日の食材や日用品を返礼品に選べば、節約にもなります。

ぜひ、自分に合った手続きをマスターして、ふるさと納税をお得に楽しんでください!

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