野付半島の歴史や観光スポット10選!気になるご当地グルメも紹介 野付半島

野付半島の歴史や観光スポット10選!気になるご当地グルメも紹介

北海道最東部に位置する「野付半島」は、自然の魅力が詰まった観光地です。海と陸地が一つとなった広大な景観を見るだけで、非日常的な一時を感じられるでしょう。

今回の記事では、野付半島の概要や歴史、おすすめの観光スポット10選を紹介していきます。また、ご当地グルメの情報もまとめているので、ぜひ観光の参考にしてみてください。

野付半島とは?

野付半島は、根本は北海道標津町に位置し、先端は北海道別海町に位置する細長い半島です。地図上では「根室半島」と、世界自然遺産で有名な「知床半島」の間に位置し、半島の全長は約26kmあります。半島全体が砂で覆われた砂嘴(さし)で、野付半島や野付湾はラムサール条約にも指定されています。

アクセス方法は、中標津空港(根室中標津空港)から車で約1時間ほどです。自然豊かな観光地として人気が高く、日本全国から多くの観光客が訪れます。

なお、1年を通して寒冷な気候が続き、夏季でも気温は10℃前後しかありません。北海道でありながら冬は降雪が少なく、晴天の日も多いです。とくに、冬のシーズンには流氷が見られるため、観光にもおすすめの時期です。

野付半島の歴史

野付半島は江戸時代の中期から後期にかけて、国後島や千島列島などに渡るための交通の要所として繁栄しました。実際に野付半島から国後島は約16kmほどと近く、晴天の日に半島から見ることができます。

また、野付半島の先端には、1799年に江戸幕府が設置した「野付通行屋」の跡があります。野付通行屋には支配人が常駐し、国後島に渡る旅人向けに宿泊施設や、年貢米や土地の特産品を保管する蔵も存在していました。

そして、2004年には「野付半島・打瀬船」が北海道遺産に選定されたほか、2005年にも「野付半島・野付湾」がラムサール湿地条約に指定されました。国後島への交通要所として歴史があるだけでなく、自然豊かな土地としても高い評価を持つのが野付半島です。

野付半島のおすすめ観光スポット10選

それでは、野付半島のおすすめ観光スポット10選をご紹介していきます。野付半島はラムサール条約に指定されていることから、自然に関する観光地が多いのが特徴です。北海道でも有数の観光地である野付半島で、自然を満喫してみてください。

観光スポット1.野付半島原生花園

1ヶ所目の観光スポットは、野付半島原生花園です。野付半島原生花園は、野付埼灯台を中心した竜神崎一帯に広がる花園で、さまざまな花を見られます。

おすすめの時期は、5月下旬〜10月にかけてで、アヤメやセンダイハギ、ハマナスといった色鮮やかな花が咲き誇ります。また、タンチョウの営巣地もあり、北海道の自然に直接触れたい方におすすめの観光地です。

住所
〒086-164 北海道野付郡別海町野付半島
アクセス方法
中標津バスターミナルから車で50分

観光スポット2.野付半島ネイチャーセンター

野付半島ネイチャーセンターでは、野付半島に生息する植物や動物がパネルで展示されています。専任のガイドもいるので、野付半島の自然をさらに詳しく知りたいという方は、ぜひ訪れてみてくださいね。

また、展望デッキからは、野付湾を見渡すことが可能で、干潮時にはシギチドリやタンチョウを観察できます。さらに、晴天の日には、国後島や知床半島が見れるチャンスもあります。

1階フロアには、お土産や地元の特産品が用意されているほか、レストランで食事を楽しめます。野付半島に来たら、ぜひ立ち寄りたい観光スポットです。

住所
〒086-1645 北海道野付郡別海町野付63
アクセス方法
中標津空港から車で約50分

観光スポット3.打瀬舟・シマエビ漁

打瀬舟とは、北海シマエビを漁獲するための漁船を指します。毎年6月中旬〜7月末と、10月中旬〜11月中旬の年2回、野付湾では真白な帆を張った漁船でいっぱいになる光景が見られます。

北海シマエビ漁は、別海町の風物詩としても知られており、北海道遺産にも登録されました。ご当地グルメでもご紹介しますが、別海町に訪れた際にはぜひ「北海シマエビ」をご堪能ください。

住所
〒086-1641 北海道野付郡別海町尾岱沼
アクセス方法
根室中標津空港よりR272経由標津方面へ、R244経由根室方面へ40分

観光スポット4.3匹の子ぶたの家

通称「ハマナスロード」とも呼ばれる道道475号線沿いに、3軒の家が建っています。まるでおとぎ話のなかに入り込んだかのような雰囲気がSNS上で話題となり、いつしか「3匹の子ぶたの家」と名付けられるようになりました。

季節ごとに雰囲気も異なり、春〜夏にかけては緑色の草原、冬には一面真っ白ななかにたたずむノスタルジックさを楽しめます。機会があれば、ぜひ3匹の子ぶたの家に立ち寄ってみてください。

住所
〒086-1645 北海道野付郡別海町(道道475号線)
アクセス方法
JR厚床駅から車で43分

観光スポット5.尾岱沼ふれあいキャンプ場

尾岱沼ふれあいキャンプ場は、静かな森林に囲まれた自然豊かなキャンプ場です。キャンプ場では、春〜夏にかけて水芭蕉・ハマナスといった花々が咲くほか、さまざまな野鳥が飛来してくることも多く、まさに自然のなかでキャンプを楽しめます。

なお、キャンプ道具の貸出も行っているので、キャンプ初心者の方にもおすすめです。事前予約が必要であるため、キャンプを希望する場合には早めに予約を取りましょう。

住所
〒086-1642 北海道野付郡別海町尾岱沼岬町66
アクセス方法
標津バスターミナルからバスで20分

観光スポット6.道の駅 おだいとう

「道の駅 おだいとう」は、別海町尾岱沼中心から南に3kmの場所に位置します。国道244号沿いでアクセスもしやすいほか、冬〜春にかけて白鳥が飛来する「白鳥台」が隣接しています。また、道の駅内にあるレストランからは野付湾や、国後島を眺めるチャンスがあります。

夏の時期には、「べつかいの牛乳屋さん」を使ったミルク味のソフトクリームを楽しめます。眺望スポットとしてはもちろん、スイーツを召し上がりたい方はぜひ訪れてみてください。

住所
野付郡別海町尾岱沼5-27(国道244号沿い)
アクセス方法
標津バスターミナルからバスで30分

観光スポット7.ふるさとの森動物館

ふるさとの森動物館は、別海町ふるさとの森に併設している動物園です。ウサギやニワトリといった小動物と触れ合えるのが特徴で、入場料無料で楽しめる人気スポットです

そして、ふるさとの森動物館に訪れた際にぜひ見ていただきたいのが、「ハクトウワシ」です。ハクトウワシは、アメリカの国鳥として知られており、日本には数頭しか生息していないと言われています。

住所
北海道野付郡別海町別海140-1
アクセス方法
中標津空港から車で約30分

観光スポット8.四角い太陽

四角い太陽とは、冬の朝だけに野付湾で見られる神秘的な現象です。蜃気楼の一種であり、空気中の温度に差が生じることで光が屈折し、野付湾に浮かぶ太陽がまるで四角形に見えます。

基本的には気温が急激に低下する冬季に起こりやすい現象ですが、海水の温度条件が整えば、10月にも観測されるようです。四角い太陽を楽しめるおすすめの鑑賞スポットは、「道の駅 おだいとう」に隣接する「白鳥台」です。

観光スポット9.本別海一本松

本別海一本松とは、150年前に植えられた一本松です。明治7年(1874年)に、東北各地から漁夫百十数人を募集し、西別川で漁労に従事せしめた番屋の横に植生されました。

植生した当時、松の木は3本あったそうですが、150年に渡る厳しい環境に耐えたのは現在の1本のみです。1993年には天然記念物にも指定されており、北海道別海町の歴史そのものを表しています。

住所
〒086-0522 北海道野付郡別海町本別海3番地23先
アクセス方法
標津空港から車で50分

観光スポット10.新酪農村展望台

新酪農村展望台は、北海道別海町の大草原を一望する展望台です。展望台の高さはなんと10mもあり、新酪農村の景観を360°のパノラマで楽しめます。

晴天の日には、展望台から風連湖や知床連山も眺められるチャンスがあります。また、牧草収穫の時期である「一番草:6月上旬〜8月上旬」、「二番草:8月下旬〜9月」にかけて牧草を丸めた「牧草ロール」も見られるので、ぜひシーズンに合わせて訪れてみてください。

住所
〒086-0131 北海道野付郡別海町別海369番地7新酪農
アクセス方法
JR厚床駅から車で35分

野付半島のご当地グルメ4選

野付半島は、豊かな自然が生み出す絶品グルメも堪能できます。そこで、野付半島を訪れた際に召し上がって頂きたい「ご当地グルメ4選」をご紹介します。

ご当地グルメ1.別海ジャンボホタテバーガー

北海道・別海町は、ホタテが採れるエリアとしても知られています。別海町中心部から約30kmにある「尾岱沼漁港」では、新鮮な海の幸が毎日のように溢れかえっています。

そんなホタテを使った絶品グルメが「別海ジャンボホタテバーガー」です。別海町のご当地グルメで、観光スポットでもご紹介した「道の駅おだいとう」でも召し上がることができます。プリッとした大きなホタテをぜひご堪能ください。

ご当地グルメ2.北海シマエビ

北海シマエビは、「打瀬船」による漁で取れた別海町を代表する特産品です。毎年6月中旬〜7月末と、10月中旬〜11月中旬の年2回のみ、北海シマエビの漁が行われています。

「海のルビー」とも呼ばれており、鮮やかな赤色が北海シマエビの特徴です。浜ゆでによる調理方法が一般的で、プリッとした歯ごたえが楽しめます。

ご当地グルメ3.別海の牛乳

別海町のご当地グルメは、海の幸だけでなく新鮮な牛乳もおすすめです。牧草地としても有名な別海町では、美味しい牛乳はもちろん、別海の牛乳を使った贅沢なソフトクリームも味わえます。

「別海の牛乳」は、濃厚で深いコクと上品な味が特徴です。 日本全国にファンがいるほどの特産品で、別海町に来たからにはぜひ一度は飲んでおきたい牛乳です。

ご当地グルメ4.西別鮭

別海町の海の幸は、ジャンボホタテやシマエビだけでなく、「西別鮭」と呼ばれる鮭も特産品として知られています。江戸時代には、徳川幕府の第11代将軍徳川家斉から献上された最高級の鮭です。また、明治時代には、缶詰工場が本別海に作られたことで、西別鮭は日本全国に加えて、アメリカやヨーロッパでも高い評価を得るようになりました。

西別鮭の美味しさの秘密は、北海道でも有数の高い水質にあります。西別川の水質と、川底にある「味の笛」と呼ばれるパイプ状の河石が相互作用した結果、西別鮭の味を作り出したと言われています。

まとめ

北海道標津町と別海町に位置する野付半島について観光情報をご紹介しました。野付半島は自然豊かな観光地であるだけでなく、都会の喧騒から離れてゆっくりと過ごせる場所です。

原生花園やネイチャーセンター、キャンプ場といった自然を中心とした観光スポットが多く、一人旅はもちろんのこと、友人やカップル、ファミリーでの観光でも楽しめます。また、自然が生み出すグルメも豊富で、野付半島の観光をより一層素晴らしいものにしてくれるでしょう。

北海道東部への観光を検討されている方は、ぜひ一度野付半島にも訪れてみてください。素晴らしい自然が皆様をお待ちしています。

上部へスクロール