摩周湖は北海道を訪れた際に、一度は足を運びたい絶景スポットです。世界屈指の透明度を誇る湖は、「霧の摩周湖」としても有名で、その神秘的な風景は訪れる人々を魅了します。
本記事では、摩周湖の概要や、摩周湖を一望する展望台、アクティビティについてご紹介します。また、摩周湖周辺の観光情報もまとめているので、道東観光の参考にしてみてください。
もくじ
摩周湖とは?
摩周湖は、北海道東部に位置し、阿寒摩周国立公園内にある湖です。火山活動によって形成されたカルデラ湖で、湖の周囲は崖に囲まれており、湖面まで降りることができません
このように、人為的な影響をほとんど受けていないことから、摩周湖は透明度の高い湖で、ロシア・バイカル湖に次ぐ世界で二番目の透明度を誇ります。
また、摩周湖は「霧の摩周湖」としても知られており、年間を通じて霧に覆われることが多く、神秘的な風景を生み出します。霧の晴れた日に訪れるのは難しいことから、霧のない日を「摩周晴れ」と呼ぶこともあります。
摩周湖の透明度が高い理由
上述したとおり、摩周湖は透明度が高い湖です。摩周湖の透明度が高い理由は、湖自体が閉鎖湖であり、外部からの流入河川がないためです。これにより、泥や有機物が湖に流れ込むことがほとんどなく、水質が保たれています。
また、湖の周囲を急峻な崖が取り囲んでいることから、人間の立ち入りが極めて限られ、自然環境が守られています。さらに、湖は栄養塩類が非常に少ない「貧栄養湖」と呼ばれる状態で、プランクトンや藻類の発生が少なく、透明度が維持されているのです。
摩周湖を一望する展望台
摩周湖は、道東を代表する観光スポットで毎年多くの観光客が訪れます。透明度の高い美しい摩周湖は、下記3つの展望台から眺めることができます。
摩周湖第一展望台
摩周湖第一展望台は、湖の北側に位置し、湖面全体を一望できるスポットです。展望台からは摩周湖の広大な景色と周囲の自然が楽しめるほか、晴れた日には湖面の美しい青色が堪能できます。観光客にとって最もアクセスしやすい展望台で、駐車場や施設も整備されています。また、第一展望台には、展望台の中で唯一「カムイテラス」という売店や飲食スペースが設けられているので、休憩にもぴったりな場所です。
摩周湖第三展望台
摩周湖第三展望台は、湖の南側にあり、第一展望台よりも少し高い位置にあります。ここからは湖面と周囲の山々の美しい景色が広がります。アクセスは難しいものの、神の子池には近いので観光におすすめです。
とくに、湖の奥深い部分と森林の景観が一緒に見渡せるため、多様な景色が楽しめるのが特徴です。ただし、冬季期間中は、展望台が封鎖しているので注意しましょう。
裏摩周展望台
裏摩周展望台は、摩周湖の裏側に位置し、湖面の逆光による独特の美しい景色が特徴です。湖の緑や周辺の森林の景色が楽しめるほか、摩周湖の神秘的な雰囲気が感じられます。ただし、第一展望台・第三展望台とよりも、アクセスが難しいため、静かな環境で湖を楽しみたい方におすすめです。
摩周湖観光を楽しむ方法
摩周湖は、美しい湖面を一望するだけでなく、さまざまなアクティビティを楽しめる観光スポットでもあります。登山やスキー、紅葉など、一年を通して観光客を魅了します。
登山
摩周湖周辺は、雄大な自然が広がり、特に摩周岳(カムイヌプリ)の登山が人気です。標高857メートルの摩周岳は、初心者から中級者向けの登山コースで、頂上まで約2~3時間程度で登れます
頂上からは摩周湖の全景を一望でき、霧が晴れた日の絶景は訪れる価値があります。また、四季折々の景色も楽しめ、夏は緑豊かな風景、秋には紅葉が湖面に映り、幻想的な景色を堪能できます。
スキー
摩周湖周辺では、冬季にクロスカントリースキーを楽しめます。摩周湖を囲む雪景色は幻想的で、真っ白な雪と湖の青い氷が織りなすコントラストは一見の価値があります。
また、スキーをしながら摩周湖を眺められるので、普段とは違うアングルから湖の美しさを堪能できます。冬ならではの静かな湖畔とスキーのコラボレーションで、自然と一体となる体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。
紅葉
摩周湖は秋になると、周囲の山々が鮮やかな紅葉に彩られます。10月中旬から下旬にかけてが紅葉の見頃で、湖の深い青と赤や黄色の葉が作り出すコントラストはまさに絶景です。
また、第一展望台や第三展望台からは、湖面に映り込む紅葉を眺められます、訪れる観光客を魅了します摩周湖は霧が多いことで知られていますが、紅葉狩りの合間に湖畔を散策するのもおすすめで、静かな雰囲気と自然の美しさを存分に堪能できます。
摩周湖へのアクセス
摩周湖へのアクセスは、釧路空港や女満別空港からが便利です。各空港から車で約2時間ほどで摩周湖へ到着します。
また、JR釧網本線の摩周駅からもアクセス可能で、駅からは路線バスやレンタカーで湖まで約20~30分です。ただし、冬季は道路が積雪の影響を受けることがあるため、事前の天候確認や雪道対策が必要です。摩周湖の各展望台への道は整備されており、観光客にとっても訪れやすい環境が整っています。
摩周湖周辺のおすすめ観光スポット10選
おすすめ観光スポット1.神の子池
画像引用元:Photo AC
神の子池は、北海道屈斜路湖の近くにある小さな池で、摩周湖の伏流水が湧き出ることで独特な青い水を湛えています。池の透明度は高く、水中の倒木や石がクリアに見え、その静けさと美しさは観光客を魅了します。
また、「神の子」とは、地元のアイヌ語で「カムイ(神)」と「ト(湖)」を意味し、神聖な場所とされています。北海道の大自然の中で、静けさと美しさに浸りながら、リフレッシュできる絶好のスポットです。
住所 | 北海道斜里郡清里町字清泉 |
アクセス | 清里町中心部から車で約25分 |
おすすめ観光スポット2.900草原
画像引用元:北海道弟子屈町│900草原(町営牧場)
「900草原」は、広大な北海道の牧草地で、約900ヘクタールもの広さを誇ります。広大な緑の大地と青い空が織り成す美しい風景は、北海道らしい雄大さを感じさせ、訪れる人々に大きな感動を与えます。また、草原では放牧された牛がのんびりと草を食む姿を見ることができ、自然の中でのんびりとしたひとときを過ごせます。
展望台からは阿寒山や知床連山を望み、360度のパノラマビューが広がります。晴れた日には遠くまで見渡せ、北海道ならではの広々とした景色を楽しめるのも魅力です。9月から10月にかけては、牧草地の緑が紅葉に染まり、季節ごとに違った美しさを見せます。
住所 | 北海道川上郡弟子屈町サワンチサップ |
アクセス | 弟子屈町中心部から車で約30分 |
おすすめ観光スポット3.釧路圏摩周観光文化センター
画像引用元:北海道弟子屈町│釧路圏摩周観光文化センター
釧路圏摩周観光文化センターは、北海道の自然や文化、歴史を紹介する施設で、摩周湖や屈斜路湖周辺を観光する前に立ち寄るのにぴったりな観光スポットです。展示室では、摩周湖に関する神秘的な伝説や、周辺の豊かな自然環境について学べるため、摩周湖を訪れる前に予備知識を深めるのに役立ちます。
また、地元の特産品や工芸品の販売も行っており、お土産を探すのにも便利です。地元の観光情報も入手可能で、旅のプランを練り直す際にも最適です。センターの周囲には美しい自然が広がり、展望台からは摩周湖や屈斜路湖の景色を一望できるスポットもあります。
住所 | 北海道川上郡弟子屈町中央2丁目10番1号 |
アクセス | JR摩周駅から徒歩約10分 |
おすすめ観光スポット4.屈斜路湖
画像引用元:弟子屈なび│屈斜路湖~国内最大のカルデラ湖
屈斜路湖は、北海道東部に位置するカルデラ湖で、日本最大のカルデラ湖として知られています。湖は透明度が高く、美しい青色をしており、四季折々の風景が楽しめる自然豊かなスポットです。
とくに、秋の紅葉シーズンには、周囲の山々が鮮やかに色づき、その景色が湖面に映り込む様子が絶景です。屈斜路湖は、温泉も点在しており、湖畔にある砂浜を掘ると温泉が湧き出る「砂湯」も有名です。冬には、凍結した湖面を滑る氷上アクティビティや、白鳥が飛来する姿を楽しめます。
住所 | 北海道川上郡弟子屈町 |
アクセス | 弟子屈町中心部から約20分 |
おすすめ観光スポット5.弟子屈町のひまわり畑
画像引用元:北海道弟子屈町│ひまわり畑について
弟子屈町に広がるひまわり畑は、夏の風物詩として人気の観光スポットです。毎年7月から8月にかけて、一面に広がるひまわりの花が咲き誇り、訪れる人々を鮮やかな黄色で迎えてくれます。
また、背の高いひまわりに囲まれた迷路のような畑の中を歩きながら、夏の北海道らしい爽やかな風を感じられます。畑の中には展望台もあり、ひまわり畑全体を見渡せるスポットも設けられています。観光シーズンには、ひまわりを使った地元の特産品やお土産の販売も行われており、訪れた際にはぜひチェックしてみてください。
住所 | 北海道川上郡弟子屈町 |
アクセス | 弟子屈町内の各所 |
おすすめ観光スポット6.川湯温泉
画像引用元:北海道公式観光サイト HOKKAIDO LOVE!│川湯温泉
川湯温泉は、北海道弟子屈町にある歴史ある温泉地で、強酸性の硫黄泉が特徴です。湯は殺菌作用が強く、美肌効果や疲労回復、リウマチや皮膚疾患に効くと言われています。温泉街はどこか懐かしい雰囲気が漂い、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
また、周囲には道東を代表する観光スポットも多く、硫黄山や屈斜路湖などがあります。硫黄山では、地面から立ち上る硫黄の蒸気が見られ、その迫力は必見です。川湯温泉は、観光とリラックスを同時に楽しめる、道東屈指の癒しのスポットです。
住所 | 北海道川上郡弟子屈町川湯温泉 |
アクセス | JR川湯温泉駅から車で約5分 |
おすすめ観光スポット7.摩周温泉
画像引用元:北海道公式観光サイト HOKKAIDO LOVE!│摩周温泉
摩周温泉は、道東の摩周湖近くに位置する温泉地で、透明度が高く美しいことで有名な摩周湖を訪れる観光客に人気のスポットです。温泉は無色透明で肌にやさしく、ナトリウム塩化物泉の泉質は保湿効果が高く、湯上りの肌がしっとりすると評判です。
摩周湖や硫黄山などの観光スポットへのアクセスが良く、自然散策を楽しんだ後にゆっくりと温泉に浸かり、心身ともにリフレッシュするのに最適な場所です。温泉街は落ち着いた雰囲気で、地元の食材を使った料理を提供する宿や食事処も充実しており、道東ならではの味覚を楽しめます。
住所 | 北海道川上郡弟子屈町摩周1丁目 |
アクセス | JR摩周駅から徒歩約10分 |
おすすめ観光スポット8.硫黄山
画像引用元:川湯ビジターセンター│硫黄山
硫黄山は、川湯温泉の近くにある活火山で、別名「アトサヌプリ(裸の山)」とも呼ばれています。山全体から白煙が立ち上る光景は圧巻で、辺り一面に硫黄の香りが漂うため、自然の力を間近に感じられるスポットです。
硫黄の成分が含まれた地表は黄色く変色し、地球の内側から湧き上がる蒸気を間近で観察できます。地元では「地獄の門」とも称され、迫力ある光景が観光客に人気です。展望台や遊歩道が整備されており、火山活動を感じながら山の散策も楽しめます。
住所 | 北海道川上郡弟子屈町川湯 |
アクセス | 川湯温泉からバスで硫黄山入口まで約10分 |
おすすめ観光スポット9.美幌峠
画像引用元:美幌町(びほろちょう)ホームページ│ 美幌峠
美幌峠は、屈斜路湖を一望できる絶景スポットとして知られており、標高525mの展望台からは雄大な自然が広がります晴れた日には、湖とその周囲に広がる山々、そして遠くに連なる阿寒山や知床連山までも見渡せ、そのパノラマビューは訪れる人々に大きな感動を与えます。
峠には展望台が整備されており、写真愛好家や自然好きの観光客にとっては絶好のロケーションです。また、道の駅が併設しているので、ドライブやツーリングの途中で立ち寄ってリフレッシュできます。秋には美しい紅葉、冬には雪景色と、四季折々の景色が楽しめるため、何度訪れても新たな魅力を見つけ出せる観光スポットです。
住所 | 北海道網走郡美幌町古梅 |
アクセス | 美幌町中心部から約20分 |
おすすめ観光スポット10.塘路湖エコミュージアムセンター
画像引用元:釧路湿原国立公園連絡協議会│塘路湖エコミュージアムセンター「あるこっと」
塘路湖エコミュージアムセンターは、釧路湿原に隣接する塘路湖の自然と生態系を学べる施設です。湿原の成り立ちや動植物についての展示が行われており、釧路湿原をより深く学べる機会があります。
また、季節ごとに異なる湿原の魅力を紹介するプログラムも開催されており、訪問者はガイドツアーやカヌー体験を通じて湿原の自然を楽しめます。塘路湖周辺はバードウォッチングの名所でもあり、特に丹頂鶴をはじめとした多くの野鳥が飛来します。自然を愛する方には特におすすめのスポットで、四季折々の風景と湿原の生態系を体感してみてください。
住所 | 北海道川上郡標茶町塘路83番地8 |
アクセス | JR塘路駅から徒歩約15分 |
まとめ
本記事では、高い透明度を誇る摩周湖についてご紹介しました。展望台からの眺めは壮大で、北海道の大自然を満喫できます。摩周湖へのアクセスも比較的良好であり、女満別空港と釧路空港からそれぞれ車で訪れられます。
また、摩周湖周辺は観光地も充実しており、川湯温泉・摩周温泉といった温泉地、広大な900草原など、道東を思う存分楽しめます。本記事でご紹介した摩周湖の解説や、観光情報を参考にしながら、道東観光を満喫しましょう。